ぶくぶくうがいをすることにより、歯の表面にフッ素イオンを作用させ、歯質を強化する方法です。
フッ素洗口法は安い費用で簡単に高い効果を得られるため、わくら歯科クリニックでもおすすめしている虫歯予防法です。
フッ素とは
フッ素は、水や土などに含まれる自然の栄養(ミネラル)です。
全ての生き物に含まれ、自然界では地球を構成している約90種類の元素のうち12番目に多い元素であり、海水中に1.3ppm含まれている、大切な物質でもあります。
このようにフッ素は、私たちの身の周りに存在する物質であり、健康な身体ために必要な栄養素(ミネラル)の一つなのです。
フッ素の働き
- 歯の質を強くします
- フッ素が歯に作用すると、歯の表面のエナメル質を強化し、虫歯菌の出す酸に負けないよう抵抗力を高めます。
- 自然治癒(再石灰化)を促進します
- 虫歯菌によって溶かされた虫歯初期の歯の表面は、唾液や歯垢にフッ素が含まれていることにより、再び修復されてもとの健康な歯を取り戻すことができます。これを再石灰化といい、フッ素は再石灰化作用を4〜5倍速めることができます。
- 虫歯菌の活動を抑制します
- フッ素は虫歯菌が酸をつくる際に必要とする酵素に作用して、その働きを妨げます。
フッ素は歯を強くするとともに
虫歯から歯を守る効果があるため、
虫歯予防に必要不可欠です!
フッ素洗口法とは
- フッ素を約7~10mlを口に含み、30~60秒間ぶくぶくうがいをすることにより、歯の表面にフッ素イオンを作用させて歯質を強化する虫歯予防法です。この方法は簡単で安全で安い費用で高い予防効果が得られます。
「低濃度・頻回」を原則に、幼児は週5回、小・中学生は週1回を継続的に行うことで十分な効果を得られますが、わくら歯科クリニックでは、習慣化させるためにもご家庭にて毎日行うことをおすすめしています。
フッ素洗口法の効果
- 幼児〜中学生頃までフッ素洗口法を続けると(開始時期の違いによって予防効果は異なりますが)50〜80%の虫歯予防効果が期待できます。
- フッ素洗口法を中止した後も、その効果は長く断続することが分かっています。20歳になっても虫歯は全国平均の半分以下と言われています。
- フッ素洗口にかかった費用が100円とすると、2000〜4000円の虫歯治療が節約されると言われています。
※お子様にお使いいただく場合は、ブクブクうがいができるように水で練習してからお使いください。
※開始年齢の目安は4歳前後になります。
使用方法
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- 原液で10ml使用する場合
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洗口液を付属の計量カップの「10」のライン(約10ml)まで入れて洗口します。
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- 2倍に希釈して10ml使用する場合
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洗口液を付属の計量カップの「5」のライン(約5ml)まで原液を入れます。
水を「10」のラインまで入れて希釈し、洗口します。
フッ素洗口法のやり方
- 注意事項
- ※フッ素洗口液を誤飲しないようにして下さい。
- ※洗口終了後、フッ素が歯に作用する時間が必要です。洗口後30分間はうがいをしたり、飲んだり食べたりは避けましょう。
(就寝前の洗口をおすすめします。)
- ※洗口液の保管は、直射日光や高温を避けましょう。(夏場は冷蔵庫での保管をおすすめします。)
- ※洗口液は1人あたり約1ヶ月お使いいただけます。
フッ素洗口剤を飲んでしまったら
フッ素の急性中素量は体重1kgあたり2mgです。体重15kgのお子様が一気に12回分飲まないと急性中素中毒になりません。
もし必要以上のフッ素を飲んでしまった場合は、牛乳を飲みましょう。牛乳に含まれるカルシウムと体内のフッ素が結合して吸収を防いでくれます。